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2010年5月5日水曜日

【本】「聴解力」を鍛える三段階指導

【タイトル】
「聴解力」を鍛える三段階指導
【著者】
野口 芳宏 監修/山中 伸之 著
【出版社】
明治図書出版
【発売日】
2007/11/16 3版
【価格】
2,058円
【目次】
Ⅰ 「聴解力」とは何か
一 「聴解力」をこう定義する
1 聴く姿勢
2 内容を聴き取る技術
3 聴き手としての能力

二 「聴解力」を高める指導原理
1 「聴解力」とは一つの言語技術である
2 「聴解力」を高めるための三つの指導
3 「聴解力」を鍛えるための三段階指導

三 読解力指導との対比から見えてくる「聴解力」指導
1 「聴解力」と読解力との対比
2 対比から見えてくるもの
3 聴くことの一回性への対処
4 計画的・系統的な指導
5 音声言語教材の開発

四 「聴解力」指導の構想
1 段階的指導
2 日常的指導
3 教科的指導

Ⅱ 子どもの「聴解力」の現状

一 「聴解力」に欠ける子どもが増えている
1 いつもよそ見をしているA君
2 手いたずらがやまないBさん
3 聴いているようでも実は分かっていないC君
4 じっと座っているのが苦手なD君
5 全く違うことをやり始めるEさん
6 何もせずにただぼうっと聴いているF君
7 聴いているのだが理解はしていないGさん
8 目の前でよく聴いているのに、作業になると隣の子に聴くH君

二 子どもの「聴解力」が劣ってきた理由
1 昨今の情報は耳よりも目から入ることが多い
2 聴く必要性の少ない日常生活
3 真剣に聴く経験が不足している
4 聴くときの「姿勢」を教えられていない
5 「構え」の大切さが分かっていない
6 上手に聴くための技術を持っていない
7 情報過多社会/情報の横溢
8 親や教師の意識が低い

三 「聴解力」の低下が子どもにもたらしたもの
1 自尊感情(セルフエスティーム)の低下
2 「聴解力」の低い子は評価されにくい
3 聴けなければ不幸になっていく
4 情報が手に入らない

Ⅲ 「聴解力」の重要性を子どもに語ろう
一 情報を獲得する
1 学校では、情報は耳から入ることが多い
2 聴き取る力・聴き分ける力・聴いて生かす力
3 情報は回転寿司を取るようにつかまえる
4 情報がよりよい自分を作る

二 人間関係をよくする
1 話し下手はいても、話嫌いはいない
2 いつでも募集中! 話を聴いてくれる人
3 話をちゃんと聴いてもらえないストレス
4 誰からも好かれる聴き方の極意
5 聴き上手で友達一〇〇人

三 集中力を高める
1 集中して聴く努力をする
2 聴いたことを思い出す
3 他の情報を遮断して聴く
4 目的をもって聴く

四 他者評価が高まり自尊感情が高まる
1 真剣に聴く姿勢が相手の心を打つ
2 正確に聴き取ることで信用される
3 聴く力が高いと自分のよさに気づく

Ⅳ 学習指導要領にみる「聞く」ことの指導内容の変遷
一 昭和二二年度(試案)学習指導要領国語科編
二 昭和二六年改訂版小学校学習指導要領国語科編(試案)
三 小学校学習指導要領昭和三三年改訂版
四 小学校学習指導要領昭和四三年改訂版
五 小学校学習指導要領昭和五二年改訂版
六 小学校学習指導要領平成元年改訂版
七 小学校学習指導要領平成一〇年改訂版

Ⅴ 「聴解力」を鍛えるための三段階指導
一 第一段階「構え」を鍛える
――「聴解力」の基礎を作る段階

1 「構え」についての知識を教える
(1) 外見が変われば内面も変わる
(2) 「外見=形」は重要である
(3) そもそも「構え」とは何か
(4) 「構え」の大切さにこうして気づかせる
(5) 教師の魅力が子どもの「心構え」を育てる

(6) 正しい「構え」・のポイント
① お腹を話し手に向ける
② そろえた足の裏を床につける
③ 腰を立てる
④ 手いたずらをしない
⑤ 目に力を入れて話し手を見る
⑥ リラックスする
⑦ 頷きながら聴く
⑧ 体全体を使って聴く
⑨ 他の情報を遮断する
⑩ 場所を移す

2 知識を用いようとする意欲を持たせ、習熟させる
(1) 弛まぬ言葉かけ
(2) 弛まぬほめ言葉
(3) 構えさせる強制

(4) 自己点検をさせる
① 鏡に映して
② 写真に撮って
③ セルフチェック項目

(5) 徹底して続ける

二 第二段階「技術」を鍛える
――「聴解力」を支える技術(メモ力)を高める段階
1 子どものメモ力の現状

2 知識としてのメモ力
(1) 筆メモ
(2) 指メモ
(3) 脳メモ

3 「予見聴力」を鍛える
(1) 事件や出来事、ニュースの聴き方
(2) 説明・論説の聴き方
(3) 物語・体験談の聴き方
(4) 指導の順序
(5) 「聴解力」指導のための教材開発

三 第三段階「心」を鍛える
――聴き手としての能力を高める段階

1 虚心に聴く、素直に聴く
(1) 内容の価値は聴き手が決める

(2) 話の持つ五つの機能
① 聴き手の知識を増やし、聴き手を変える
② 聴き手に示唆を与える
③ 聴き手を説得する
④ 聴き手を感動させる
⑤ 聴き手を評価する

2 素直に聴き入れる器を作る
(1) 友達教師をやめよ
(2) 「親や先生の話は素直に聴くものだ」と言い切る

3 器に水を注ぐ
(1) 事実を子どもに示す
(2) 語りで感動させる
(3) 教師自身の人格を高める

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